中島みゆき「夜会 Vol.17 2/2」劇場版
「言葉の実験劇場」として1989年より始まったステージ「夜会」。私はみゆきさんのファンでコンサートはよく行くのだけれど、夜会の方はいまいちピンとこなかったし高額のチケットなのもあって今まで見たことはなかった。
ただ少なからず興味はあったから劇場で生で見るのとは違うと思うけれど、夜会というものがどんな感じなのか体験してみようという気持ちで今回見ることにした。
夜会は一応舞台劇ということだと思うけれど、本人の出演はもちろん、歌詞、演出、舞台美術まで中島みゆきが関わっていてコンサートでも演劇でもミュージカルでもないものということらしい。
曲は二隻の舟以外の曲はほとんど夜会のためのオリジナル曲で知らない曲がたくさんあったけれど、5分程度で終わってしまう歌の世界とは違って、形を変えながら何度も演奏されることで広く深く世界観を感じることができた。一度見ただけでそれをすべて理解するのは難しいけれど、なるほど確かにこういうやり方でなければ伝えられないこともあるんだなと理解できたよ。みゆきさんだけではなく共演者の歌うシーンも多かったけれど、皆さん上手で聴きごたえがあった。
初めて見たのもあって展開が予測できなかったり、どこで入れ替わったのみたいな演出的な驚きもあって楽しめた。コンサートとは全く違うみゆきさんの世界を堪能できたよ。
休日のお昼だったけれど客席は30人くらいとまばらだった。普通の映画に比べて2500円という値段というのも一因だろう。私は結構楽しめたけれど、テレビの主題歌とかCMで流れている曲のみでみゆきさんを知っているようなライトなファンには結構ディープな世界で好き嫌いが分かれるかもしれない。(まあそんな人は2500円出してまで見ないと思うけれど)