電話

実家に電話した。地震が起きて兄に安否確認をしていたけれど、親と直接話すのは初めてだ。父親が出て「大丈夫か?」と言われてしまう。それはこっちの台詞だというのに。余震も続いているので心配だったけれど、思いのほか声に元気があった。電気も通っているし、食料も灯油もまだ十分残っていて問題なく生活できているみたいだ。声を聞けて安心したよ。

それと兄の様子がちょっと気になって聞いてみた。あまり話したがらないようだ。兄一家は今回津波の甚大な被害を受けた陸前高田市に4年前まで住んでいた。住んでいた家や職場や姪が通っていた小学校も津波被害にあったみたいだ。亡くなったり安否不明だったりする知り合いの方もいるんだろうな。つらいだろうな。兄にかける言葉が見つからずあれから電話が出来ないでいる。