チルドレン/伊坂幸太郎

チルドレン (講談社文庫)

チルドレン (講談社文庫)

私が本を読む場所はほとんど通勤時の数十分の電車の中なので、長編をじっくり読む環境ではない。なのでもっぱら短時間で読める短編集やらエッセイやらが多い。書店で選ぶのも上下巻数百ページみたいなものは敬遠している。この文庫もそんな感じで手にとって購入した。

この本は5つの短編で構成されているけれど、それぞれが関連し合った連作ものだった。主人公はそれぞれ違うけれど、陣内というひとりの男性を軸にした話である。時系列が入れ替わっているので、ばらばらのパズルが徐々に埋められていくような面白さがあった。陣内の端から見たら破天荒な性格が時に面白く、時にはっとさせられたり。すっきりと終わって読後感がとってもよい作品だった。

後書き読んだら、この作品WOWOWでドラマ化されているみたいだ。陣内役は大森南朋さん。好きな俳優さんなのでこれも期待できそう。今度レンタルで見てみようと思う。