ファーストガンダム再見

テレ玉で毎週放送していたガンダムの最初のシリーズ(いわゆるファーストガンダム)が最終回だった。ガンダムはシリーズ化するうちに大河ドラマのようになってきて、設定や戦史、モビルスーツのスペックなんかどんどん詳細化している。それはそれでリアルな歴史を感じて面白みもあるんだけれど、その一方でそれについていけない自分もあって。未だにザクIIはただのザクだし、ザクIとされたものは旧ザクという呼び方がしっくりくるんだよね。

それはともかく、すっかり大人になってみるファーストガンダムはとても前向きで希望の持てるラストだったんだなぁと改めて気づかされた。復讐に囚われるシャアは死んで(テレビ版では明らかな生存場面はなかった)、子どもたちがニュータイプの片鱗を見せて戦争がなく人同士が分かり合える未来が来ることを示している。カツレツキッカはこのことを示すために最後まで一緒にいなければならない存在だったんだね。

もう少し若いときは現実的ではない甘っちょろい考えと思っていたんだけれども、歳を重ねて世の中の嫌なことが多く見えてくると、そういう理想論的なものをあえて見せてもいいんじゃないのと心境が変化している。

まあその理想論はその後の続編で打ち砕かれてしまうんだけれどね(笑)。しかし最初に見てから30年経って見ても、また違った見方が出来る作品ってすごいなぁ。